哲学雑記 無限についての考察
哲学雑記 無限についての考察
∞の記号を見たことがあるだろうか。高校で数Ⅲを取った方なら分かるだろう。自分はなぜだか不明だが、小学生の頃に友達から教えてもらった事があった。当時はとにかく途方も無く大きな数なのだな。といった風にしか捉えていなかった。
しかし、「無限」は現実世界にあるのだろうか?
この問いを考えることは、この世界は果たして有限なのか、それとも無限なのかといった大きな問にも繋がるように思われる。であるから、今から無限についての性質について考えたことを書き込んでいきたいと思う。
本題に入る前に、無限を「果てしなく多いもの。または果てしなく大きいもの」と定義する。
1.物理的な無限
結論を言うと「今この瞬間、物理世界には無限は存在しない」と思う。この宇宙はどのくらい広いのか?という疑問を投げかけられたとしよう。当然ながら、宇宙の広さは途方も無く大きく、一見果てしないように思われる。しかし、現代科学では宇宙の概形のモデルは段々分かってきている。宇宙は絶えず膨張している。というのが現在の定説だが、ある瞬間を切り取ったら、宇宙の概形は大体分かっているので、大雑把には宇宙の体積が分かるのでは無いであろうか。したがって、「今この瞬間、物理世界には無限は存在しない」と言えるのである。
2.数字の無限と人間の限界
観念とは、「頭の中だけで考えて生まれた考え方」の事とする。しかし、少し考えれば分かることだが、観念上には無限はある。例えば、数字だ。
数字は1.2.3.4...と当然だが、無限に果てしなく大きくすることができる。したがって、数字、即ち観念には無限は存在する。
しかし、観念と言っても、所詮は人間の脳という処理量においては有限のものが、無限を考えているのだから、何か矛盾があるように思える。例えば、先ほど例を挙げたような数字は、確かに無限に繰り返すことはできる。ただ、人間が一つずつ数字を増やしているという「作業」だけに意味があって、実際に無限に数字を増やし続けられる人はいない。とも考える事はできる。つまり、無限に長く生きている人を仮定できたら、無限に数字を大きくすることができる。ということになる。
3.検討
1.物理的な無限では「今この瞬間、物理世界には無限は存在しない」と結論付けできたが、「今この瞬間」なだけであって、未来に目を向けたら無限に宇宙は膨張し続けるかもしれない。ただ、これも1.2.3.4...と数を順番に大きくしていっている状況と似ている気がする。つまり、どんどん膨張する宇宙を観測する「作業」に意味があって、実際に無限に宇宙の膨張を観測し続けることは不可能。という具合だ。
まだまだ、考察を深めていきたいのだが、長くなりすぎるのは良くないので、一旦ここで中断したいと思う。この考察は続けていく予定。